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いて座 Sagittarius / Sgr

星図_いて.jpg

いて座は、天の川の最も濃い部分に位置している。黄道12星座の一つで、さそり座とやぎ座に挟まれている。いて座の人物は、ケンタウルス族の中でも優秀な才能をもったケイローンである。

目印:南斗六星、ティーポット

いて座は、銀河系の中心方向にあたり、たくさんの星雲や星団を見ることができる。

M8 散光星雲 NGC 6523, 6530 / 干潟星雲 / Lagoon nebula

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 等級 6.0等 視直径 60′×35′ 距離 3900光年
 「干潟星雲」という名前は、大きな星雲の中を横切る暗黒帯の複雑な模様が、写真では水が引いたあとの干潟のように見えることから名付けられたもの。NGC 6530という明るい散開星団が重なっている。

M20 散光星雲 NGC 6514 / 三裂星雲 / Trifid nebula

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 等級 9.0等 視直径 15′ 距離 5600光年
 明るい散光星雲が暗黒星雲によって3つに引き裂かれたように見える
 星雲中にあるO7型の7等級の高温星の放つ光によって照らし出されているもので、本体は淡いピンク色をしているが、すぐ北に青い色をした散光星雲が隣接していて、20cm以上では見事なコントラストを見せてくれる。

ζUMa (おおぐま) ミザール Mizar

そばにある4等星のアルコル(語源は「かすかなもの」)と肉眼二重星をなし、肉眼二重星の中で最も有名なものである。アルコルとミザールの間隔は満月の3分の1くらいである。アルコルは、アラビアで視力検査に使われていたことで知られる。また、ミザールには4等星の連星があり、小口径の望遠鏡で分離できる。さらにミザール自体が2つの星からなる連星(ミザールA、ミザールB)であることがわかっている。

M3

M13

α2CVn (りょうけん) コルカロリ Cor Caroli
 黄色の 2.9等星と紫色の5.6等星の二重星。小口径の望遠鏡で分離できる。全天で最も色の組み合わせの美しい二重星の一つ。

ε Lyr (こと) 

 こと座ζとベガとで小さな三角形をつくる星。肉眼では1つの星にしか見えないが、双眼鏡で二重星、小口径望遠鏡で四重星に分離できる。二重星(こと座ε1、こと座ε2)のそれぞれがさらに二重星になっていることから、ダブルダブルスターと呼ばれる。こと座ε1は5.2等星と6.1等星の連星系、こと座ε2は5.3等星と5.4等星の連星系を構成している。